ほぼ名古屋の本当にすごい観光名所究極の2選
2018年に名古屋市文化観光局の実施した『都市ブランドイメージ調査』(詳細はURLを参照)において、主要8都市中「最も魅力に欠ける都市」堂々の1位という自爆的に不名誉な結果を叩き出した我が地元(名古屋市民ではないため、準地元か)。市役所の調査であり、結果を真摯に受け止め、全力でこの問題に取り組んでいただきたい今日この頃であるが、名古屋を中心とする愛知県は魅力で溢れているはずである。食事であれば、手羽先に味噌煮込み、あんかけパスタにモーニング。観光地であれば、名古屋城に東山動物園、科学館に新しい所ではレゴランドなんかもある。いずれも一部を挙げただけであるが、他にも魅力はいっぱいである。
他の都市に対しての敗因は何か。宣伝不足、誤解、偉い人の喋り方…。色々あると思うが、元々、「名古屋飛ばし」などという酷い言葉も存在し、他都道府県のほぼ名古屋(愛知県)に対する視線は厳しいものがある。ただ、よくよく考えてみると、観光雑誌や地域紹介サイトの情報が同じような場所で同じような解説であり、せっかく足を運んでいただいた皆様の期待に応えることができていないのではないだろうか。名古屋駅周辺で終わってしまっていないだろうか。もう全部回りきったと思われていないだろうか。
今回は、準地元民として、ほぼ名古屋のあまり知られていないが、実はこんなにすごいところがあると見直していただくために、たくさんある中から絞りに絞って2つを厳選した。いずれも、雑誌等に掲載されているかもしれないが、観光の視点を少し変えて楽しんでいただければと思う。
【参考】
http://www.city.nagoya.jp/kankobunkakoryu/cmsfiles/contents/0000084/84816/image.pdf
1、博物館明治村
1904年から翌年にかけて我が国は戦争状態にあった。相手はロシア。日露戦争である。ロシアの誇る大艦隊であるとは言え、水平線を辿るような大海原では米粒のようなものである。奇跡的な采配において、一群のバルチック艦隊を発見し、壊滅的な打撃を与えた東郷平八郎大将。まさに神がかった大勝利である。
その後、講和会議が行われることになる。アメリカ大統領の呼びかけによるものであり、場所はアメリカのポーツマスで行われ、教科書等ではポーツマス講和会議と記述されるものである。日露戦争からのポーツマス講和会議。「明治村とどんな関係が。」とお思いかも知れない。同施設には帝国ホテルという建物があり(この玄関部分はライト設計の当時のものが移築されたものであり、これはこれで見る価値あり)、その中に、展示物として置かれた少しレトロでどことなく高級感が漂うテーブルがある。このテーブル、唐突に現れるが、何を隠そうポーツマス講和会議で使用されたものなのである。日本側全権代表小村寿太郎、ロシア側全権代表ウィッテ。お互い国益を背負っており、侃々諤々の議論が行われたと思う。最終的にはポーツマス条約の調印が行われたのではないだろうか。
日本海海戦は大勝利で幕を閉じたものの、全体を見れば「辛勝」に落ち着き、日清戦争のように快勝ではないため、勝ちきっておらず、ロシアも負けきったわけではない。状況的に講和会議の難航はまず間違いなく、全権代表の胃は悲鳴をあげているはずである。「感じるね、小村寿太郎の苦悩を。」などと感慨深げに語れば、周囲の目はあなたに釘付け、文明開花のインテリ風。芝生の広場や園内を走る蒸気機関車。四季によって彩る景色も見どころの一つ。ザンギリ頭もハイカラさんも、名古屋駅から1時間かけてのタイムスリップ。ようこそ犬山へ。
【参考】 https://www.meijimura.com
2、覺王山日泰寺
世界的な有名人と言えば誰だろう。諸葛亮、ジョン・レノン、ウサイン・ボルト…。確かにそれぞれ突出した能力の持ち主であり、多くのファンを魅了している。それ以上の存在と言ったら誰が思い浮かぶだろうか。そう、みなさん納得のカリスマ、お釈迦様ことゴータマ・シッダールタその人である。シャカ族の王子として生まれ、出家し、仏教の開祖となり、文字通り世界中に熱狂的な信者が存在する。沙羅双樹の下にて入滅した(亡くなった)お釈迦様のご遺体は、火葬がなされ、遺骨(仏舎利)は八つに分けられ祀られることとなった。驚くなかれ、その本物の仏舎利が巡り巡って愛知県名古屋市に納められているのである。
経緯はこうである。1898年にインド領で発見された仏舎利は、インドより仏教国であるタイ国(当時はシャム)に寄贈された(おそらくインドはヒンドゥー教の国であるため)。その一部が日本とタイ国の友好の証として同国より贈られたのである。だから名前が「ニッタイジ」。有り難きこと限りなし。まさにスーパーパワースポットなのである。名古屋駅からも地下鉄東山線で15分程度であり、駅の名前も「覚王山」。参道にはお洒落な商店が並び、定期的にイベントが催されている。楽しみながら悟りに近づく、天上天下名古屋独尊スポットがそこにある。
近々名古屋に行く予定のあなたも、思い立ったあなたも、もう懲り懲りのあなたも、名古屋って何県のあなたも、名古屋市在住で上京したいあなたも。連休の計画は「ほぼ名古屋」で決まり。go to ほぼナゴ。withコロナにおいては、時期や場所に十分留意して、新しい生活様式に配慮してお出かけください。お待ちしております。