トラック事故で…“豚肉”百人争奪戦 中国 (日テレNEWS24 2020.8.19)
何故かこのカテゴリー、中国の話題のみになってしまっているが、けっして意図しているわけではない。この動画、8月14日の『news every.』にて放送された映像らしい。一部の人の心ない行動が、「かの国の出来事」として大々的に取り上げられてしまうのは、善良に生活する大部分の「かの国」の人々にとって非常に不名誉なことだと思う。ただ、映像のインパクトは半端ない。豚肉と言えば、中国が飼育頭数世界1位であり、需要があることも間違いない。トラックが事故して散乱した積荷である豚肉を奪い合う。果てはトラックの扉まで。いったい何に使うのか、はたまた売れるのだろうか。
映像を見ているうちにある小説を思い出した。『破船』である。船が難破し、漂着した村で船人が村人に殺され、積荷が奪われるという内容である。船人にとって多難過ぎて救いようがないが、きっとトラックの運転手も殺されないまでも同じような心境だったであろう。
かなり前に読んだのでうる覚えであるが、最終的にこの村は、同様のことを繰り返しているうちに、難破した船で運ばれて来た感染症が村内に蔓延して、壊滅的な打撃を受けることになる。因果応報なのかもしれない。それにしても感染症…。時期が時期だけに怖さ10倍マシである。
…急急如律令。
【参考】
・https://news.yahoo.co.jp/articles/11807b73ab89e4b30922ee2bb596c5724374e110
・吉村昭 1985『破船』新潮社(文庫)